2026/01/03

[今日の短歌/川野里子]ざらざらとざらざらと雨は降りてをりからだの内部に外部にやがて暗部に

 ざらざらとざらざらと雨は降りてをりからだの内部に外部にやがて暗部に/川野里子

短歌タイムカプセルより

雨の音がざらざらなのは何だか不穏だし、「やがて暗部に」が
内部よりも深く、暴いていくような怖さがある。暗部には、
見たくないもの、見せたくないものがあって、
雨が「ざらざらと」浸透してくる。破調のリズムが
ますます不穏さを強調して足もとが重くなってくる。


2026/01/01

[今日の短歌/加藤千恵]わかりあうことはできない 同じものを見たり食べたり聞いたりしても

 わかりあうことはできない 同じものを見たり食べたり聞いたりしても/加藤千恵

短歌タイムカプセルより

新年早々もうちょっと明るい歌を選べば良かったなと思う反面、
こういう時代だからこそ、こういうことを忘れず
心に留めておかなければと背筋が伸びる。わかりあえなくても
相手を知ることはできる。それを放棄してはいけない。
やっぱり新年に選んで良かった。よろしく、2026年。