2023/12/20

見上げたる窓ほそく開き欠伸するやうにカーテンがふくらみて出づ/藤田嫩

 見上げたる窓ほそく開き欠伸するやうにカーテンがふくらみて出づ/藤田嫩

短歌研究2023年5+6月号より

何だか淋しい連作。まん中にあるこの歌は、ゆるやかに
おだやかに流れる時間を受け入れつつ良しとしていない。
近いのに遠くて、行きたいのに行けない。見上げる窓が
はるか遠くに思える。カーテンのふくらみは自分であり誰かであり、
どこにも行けない閉塞感。



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