2021/11/30

花びらのやうに降る雪ながめをりストーブの辺に猫と並びて/時田則雄

 花びらのやうに降る雪ながめをりストーブの辺に猫と並びて/時田則雄

短歌研究2021年5月号より

冬も雪も嫌いだが、この上の句のように過ごすのは好きだし、
晴れた日の雪原を眺めるのも好きだ。この歌は春を待つ歌で、
そう言われると、花びらのような雪、は近付く春を感じさせる。
真冬は粉だからね…。冬と猫は相性がいいね。丸まってる猫が見える。


2021/11/28

はじめての駅でふたりは水を買ふ秋のみづだとおもつて買つた/魚村晋太郎

 はじめての駅でふたりは水を買ふ秋のみづだとおもつて買つた/魚村晋太郎

短歌研究2021年11月号より

読んだ時、二人の周りはキラキラと輝いて、紅葉が舞い散る画が
浮かんだ。何でもない事かもしれないけど、一言一言がとても綺麗だ。
秋の水ってどんなだろう。はじめての駅はどんな風に写ったんだろう。
幸せそうで、ほわほわした気持ちになる。


2021/11/25

フェイクだと思うよまさかつぶあん派こしあん派よりも多いだなんて/山田航

 フェイクだと思うよまさかつぶあん派こしあん派よりも多いだなんて/山田航

短歌研究2021年6月号より

私はつぶあん派だけど、苦手な人多いよね。
でもこしあんはあんこじゃないと言う人も割と多いし、
やっぱりっぶあん派が多いの?それはそうと、
思ってたのと違う結果を疑うのは大事だなと思う反面、
行きすぎるとまた間違っちゃうし、難しいなと思った。


2021/11/22

許すとは誰に許さるの善き人の張る天蓋が陽を閉ざしゆく/高木佳子

 許すとは誰に許さるの善き人の張る天蓋が陽を閉ざしゆく/高木佳子

短歌研究2021年11月号より

謝ればそれで終わり、許さないと言えば、逆に責められたり。
善い人程、謝罪を受け入れて、本当にそれでいいの?と
不安になる。許すって簡単ではない。そんな簡単に
許して/許されていいのだろうか。こうやって、
薄く心を閉ざしてゆくのか。どちらの立場でも心が痛い。


2021/11/19

「サウイフモノニ」私はなりたくない 故に賢治も夏の暑さもきらひ/山埜井喜美枝

 「サウイフモノニ」私はなりたくない 故に賢治も夏の暑さもきらひ/山埜井喜美枝

現代短歌文庫より

あの詩に反発を覚えて宮沢賢治を嫌いだというのは分かるが、
夏の暑さは完全にとばっちりではなかろうか。
思わず雨ニモ負ケズを読んでしまった。暑苦しい感じがするのかな。
おそらく元々暑さも苦手だったんだろうけど、
関連付けて思い出す何かがあるのかも。


2021/11/18

愉しみをそつと差し出す神の手を握らむとして見失ふなり/古谷智子

 愉しみをそつと差し出す神の手を握らむとして見失ふなり/古谷智子

短歌研究2021年11月号より

去年からずっと、こんな事が続いていると感じる。
そっと差し出す神の手。後光が差すような救いの手じゃなくて。
密かに楽しみにしていた事も気付けば中止になっていく。
自分の中でそれ程重要ではないと思っていた事が
実は大切な事だった。そんな気付きの歌と感じた。


2021/11/06

卵粥、韮粥、茶粥、かゆ腹にこたふる秋の風邪のしはぶき/山埜井喜美枝

 卵粥、韮粥、茶粥、かゆ腹にこたふる秋の風邪のしはぶき/山埜井喜美枝

現代短歌文庫より

「しはぶき」が分からなくて調べた。咳のこと。
何となく秋の風邪って乾燥と相まってしんどいイメージだ。
乾燥の咳も混じる感じ。この歌は風邪が長引いて辛い様子が
伝わってくる。かゆ腹という表現を初めて知る。
韮って消化悪くないのかな。中華粥なのかな。