2025/08/21

[今日の短歌/稲葉京子]後ろより誰か来て背にやはらかき掌を置くやうな春となりゐつ

後ろより誰か来て背にやはらかき掌を置くやうな春となりゐつ/稲葉京子

現代の歌人140より

ぱっと背後から明るくなる。誰もいなくても、そこに人の気配を感じる。
春の日差しが確かにこの背にふれるのだ。
待ちわびてたような気もするし、不意にやってきたような気もする。
春の空気が、こんなにも美しい歌になるんだ。
背中を押してくれるような、やはらかき掌。

0 件のコメント:

コメントを投稿